ダイエット中に食欲が止まらず「食べ過ぎてしまった」「体重が増加してしまった」
こんな経験はありませんか?
ダイエット中は食生活が変化するため、食欲の増加が起きてしまう人は非常に多いです。
食欲が増加してしまった場合に我慢しようという人は多いと思います。
しかし、それは脳からのとても強い命令であるため、簡単なことではありません。
食欲を抑えるコツとしてはどうして食欲の増加が起こったのか原因を知ることが重要なのです。
この記事では食欲が止まらない原因、食欲を抑える対処法について解説していきます。
1.ダイエットで食欲が止まらない6つの原因
実は食欲が止まらない原因は1つだけではありません。
食欲の増加は本当にさまざまな原因から起こってしまうものなのです。
どうして食欲が止まらないのか、その原因を知らないと根本解決をすることはできません。
間違った方法で対処してしまうとさらに食欲が止まらなくなってしまう可能性もあります。
私はダイエット中に食欲が止まらないという悩みを持つ人の相談を多く聞いてきました。
その中でも多かった食欲が止まらない6つの原因について紹介していきたいと思います。
1-1.血糖値が不安定だから
血糖値が不安定になると食欲は止まらなくなってしまいます。
脳が糖質を体内に取り込もうと食欲を増加させてしまうのです。
糖質は脳のエネルギー源であり、糖質不足は脳機能低下を引き起こします。
脳は私たちの体を動かす最も重要な臓器であるため、低血糖は体にとって危機的な状態なのです。
そんな低血糖状態を回避しようと脳は糖質を摂取するために食欲を増加させてしまいます。
これは糖質制限やカロリー制限を行なっている人に多くみられます。
以下の症状がみられる場合は血糖値が不安定な可能性があります。
1-2.ホルモンバランスが崩れているから
生理前はホルモンバランスが崩れて食欲が増加しやすいです。
これは女性ホルモンであるエストロゲンの乱れが影響していると言われています。
エストロゲンは食欲を抑える作用があるのですが、生理前には分泌量が低下してしまいます。
その結果、一時的に食欲が増加して止まらなくなってしまうのです。
生理が終わると女性ホルモンのバランスが元に戻るため、食欲は正常に戻ります。
生理前の食欲増加は誰にでも起こるものなのです。
無理に抑えようとすることはストレスになり、かえって食欲が増加してしまう場合もあります。
生理前の食欲増加は無理に抑えようとせず、2章で紹介する対処法を実践してみましょう。
1-3.ストレスが溜まっているから
ストレスにより「セロトニン」の分泌低下が起こり、食欲増加が起こってしまいます。
セロトニンには食欲を安定させる効果がありますが、ストレスで分泌量が低下してしまうのです。
早く痩せようと思い、厳しい食事制限や我慢をしているとストレスは溜まってきます。
ダイエットをはじめたばかりであれば、我慢もできますがその生活も長くは続きません。
いつか食欲が爆発してしまい、自分の意思ではどうすることもできなくなってしまいます。
週に1回チートデイをつくりストレスを解消させるなど対策が重要です。
1-4.意思決定する力が弱っているから
ダイエット中は意思決定する力が弱っており、食欲を止められなくなってしまいます。
1日にできる意思決定の回数は決まっており、それ以上では適切な判断ができないのです。
ダイエット中は食べるものや時間などさらに意思決定することが増えてしまいます。
そんな状態で食欲が増加してしまうと適切な判断ができず、食欲は止まらなくなってしまうのです。
ダイエット中はできる限り意思決定の回数を減らすことが必要です。
1-5.腸内環境が悪化しているから
腸内環境の悪化でも食欲は止まらなくなってしまいます。
腸には食欲抑制ホルモンの分泌を促す働きがあるのですが、それができなくなってしまうのです。
私たちの腸内では腸内細菌が食物繊維を分解し、短鎖脂肪酸という物質をつくります。
短鎖脂肪酸には食欲抑制ホルモンの分泌を促進させる効果があり、腸内からも食欲を調整しています。
食物繊維の不足や脂質の過剰では腸内環境の悪化により、食欲が止まらなくなる可能性もあるのです。
1-6.エネルギー不足だから
エネルギー不足では食欲が増加してしまいます。
私たちの体を動かすには何をするにもエネルギーが必要です。
そのエネルギーは食事から摂取しないと補えないのです。
私たちがいくら我慢しようと思っても体は緊急事態であるため、食欲は増加してしまうのです。
カロリー制限を行なっている人に多くみられる食欲増加の原因です。
2.誰でもできる食欲を抑える12の対処法
ここまで食欲が止まらない6つの原因について説明してきました。
食欲が止まらない原因は分かったけど、何から始めたらいいのかわからない。
そんな人におすすめな食欲がコントロールできる12の対処法を紹介していきます。
いきなりすべてを行うのは大変です。
できることから実践していきましょう。
2-1.炭水化物を摂取する
糖質と食物繊維を含む炭水化物を摂取しましょう。
「1-1.血糖値が不安定だから」でも述べましたが、脳のエネルギー源は糖質です。
糖質を摂取することで脳のエネルギー不足が解消され、食欲がコントロールできるようになります。
また、食物繊維には満腹感が得やすくなり、食欲を抑える効果があります。
炭水化物を摂取する際には食物繊維を多く含むものがおすすめです。
2-2.脂質の過剰摂取を避ける
食欲を抑えるために脂質の過剰摂取は避けましょう。
※脂質の過剰摂取とは総カロリーの30%以上を摂取した場合を指します。
脂質過剰は糖質をエネルギーに変える力を弱めてしまいます。
エネルギーとして利用されない糖質は血中に残ってしまうのです。
過剰なインスリン分泌が起こってしまいます。
その影響で低血糖状態となり、脳が糖質を摂取しようと食欲増加が起こります。
また、脂質の過剰摂取は腸内環境を悪化させ、食欲抑制ホルモンの合成低下を引き起こしてしまいます。
糖質の代謝を上げる、腸内環境を整えるためにも脂質の過剰摂取は避けましょう。
2-3.適正カロリーを摂取する
適正カロリーを摂取しましょう。
※後から示す図で簡易的に適正カロリーを確認することができます。
カロリー不足では血糖値が不安定となり、食欲増加を引き起こしてしまうのです。
低カロリーで不足したエネルギーは、脂肪を分解することで補います。
脂肪の分解は糖質の代謝をブロックし、過剰なインスリン分泌が起こります。
その影響で低血糖状態となり、脳が糖質を摂取しようと食欲増加が起こります。
食欲コントロールには適正カロリーの摂取も必要です。
身長や体重によっても適正カロリーは変化するため、あくまで参考程度にしてください。
より詳細な適正カロリーを知りたい人は、メディカルズ本舗で確認するのがおすすめです。
2-4.人工甘味料を避ける
ジュースなどに含まれる人工甘味料の摂取は控えましょう。
人工甘味料には食欲増加を促す効果があるとされています。
脳は糖質を摂ることにより、甘みを感じます。
その後に体内へ糖質が吸収され、血糖値が上昇する仕組みとなっているのです。
これが正常な反応なのです。
しかし、人工甘味料の場合は甘みを感じた後に血糖値の上昇が起こりません。
そのことに脳は異常を感じ、食欲増加を引き起こしてしまうのです。
ダイエット中は人工甘味料を避けるようにしましょう。
2-5.朝食を食べる
毎日朝食を欠かさずに食べましょう。
朝食の欠食によって昼食後の低血糖が起こり、食欲が増加してしまいます。
朝食欠食後は糖質が不足した状態であり、低血糖状態になります。
低血糖状態では血液中の糖質を保持しようと、細胞への取り込みを低下させてしまうのです。
この状態で昼食を摂取するとインスリンが過剰分泌されてしまい、低血糖状態となってしまいます。
低血糖状態では脳が糖質を摂取しようとするため、その結果食欲の増加が起こります。
ダイエット中も朝食は欠かさず摂るようにしましょう。
2-6.早食いをしない
早食いをしないで20-30分かけて食事を摂るようにしましょう。
満腹感が起こるのは食べ始めてから20-30分程度といわれています。
食事が胃に到達してその情報が脳に届くことで満腹感が生じるのです。
早食いは満腹感が生じにくいため、食べ過ぎてしまう可能性があります。
食事は満腹感が生じる20-30分かけて摂取するのがおすすめです。
2-7.睡眠時間を確保する
8時間以上の睡眠時間を確保しましょう。
睡眠時間が短いと食欲ホルモンのバランスが乱れ、食欲が増加してしまうのです。
ある研究では、8時間睡眠と比べて5時間睡眠で食欲増加ホルモン(グレリン)14.9%の増加、食欲抑制ホルモン(レプチン)15.5%の減少が起こるという結果が報告されています。
また、睡眠不足は判断力低下も引き起こし、間食が我慢できなくなってしまう可能性もあります。
睡眠不足の人は15分ずつでも睡眠時間を増やす意識をしていきましょう。
2-8.朝に散歩をする
朝起きたら30分の散歩をしましょう。
朝の運動はセロトニン分泌を促し、食欲を抑えることができます。
朝食で摂取したタンパク質は太陽を浴びたり、運動をすることでセロトニンに変わります。
セロトニンには食欲を抑制する効果があり、朝の散歩をすることで食欲抑制が起こるのです。
夜間のメラトニン(睡眠ホルモン)の分泌も促してくれるため、朝の散歩は睡眠にも最適です。
2-9.ルーティンをつくる
食欲を抑えるためにルーティンをつくりましょう。
ルーティンとは「日常生活で決まっている手順」や「日課」のことです。
起きたら顔を洗う、寝る前に本を読むなどもルーティンの一つです。
ルーティンをつくることで意思決定の数を減らすことができ、食欲コントロールがしやすくなります。
1日にできる意思決定の回数は決まっており、それ以上では適切な判断ができないのです。
食べ過ぎかどうか、食べ過ぎを抑えようという判断でも意思決定は必要です。
ダイエット中はルーティンをつくり、意思決定の数を出来るだけ減らすようにしましょう。
2-10.ツボを押さえる
食欲が止まらない場合は、ツボを押さえましょう。
耳の前方にある「飢点」には食欲を抑える効果があります。
方法としては指の腹で垂直に3-7秒程度かけて押すようにしましょう。
強さは気持ちいいくらいが適切です。
ツボは押さえるだけなので簡単に実践できます。
2-11.食事前に野菜や果物を食べる
食事前にフルーツを摂取しましょう。
フルーツはGI値が低く、血糖値が上がりにくい食材です。
GI値の低いフルーツには血糖値を緩やかに上昇させ、食後の低血糖を防ぐ効果があります。
また、フルーツに含まれるフルクトース(果糖)は糖質の代謝を促し、血中の糖質濃度を安定させます。
食後の低血糖が起こりにくいため、食欲を抑えやすくなります。
食事前に食べるとおすすめフルーツを紹介します!
2-12.30回以上噛んで食べる
さつまいもは1口30回以上噛んで食べましょう。
30回以上噛むことでヒスタミンという神経伝達物質が増加し、満腹中枢を刺激します。
現代人の噛む回数は平均10から20回といわれています。
1.5から2.0倍の回数を噛むことで、普段より1割少ない食事でも満足できるようになるのです。
また、よく噛むことで消化もしやすくなるため、腸内環境の悪化を防ぐこともできます。
1口30回以上噛んで食べることを意識していきましょう。
3.食欲増加が激減!?おすすめダイエット方法
食欲コントロールは摂取量を抑えることができるため、痩せることが可能です。
どうせ痩せるならより効果的に痩せたくはありませんか?
普段の生活を少し変えるだけで、さらなるダイエット効果が期待できます。
最後に、食べながらでも痩せられる方法を紹介していきます。
3-1.腸活ダイエット
腸活ダイエットとは腸内環境を整えて、痩せやすい体質に変えるダイエット方法です。
乳酸菌や食物繊維など腸に良い栄養素を摂取し、脂質やアルコールの摂りすぎを控えることが重要です。
腸活ダイエットは厳しい食事制限や運動を必要としないため、ストレスなく行うことができます。
また、腸内環境が整うことで美肌効果や免疫力向上効果も期待できるのです。
痩せるだけでなく、美肌や免疫力向上を一緒に手に入れたいといった人におすすめなダイエットです。
【おすすめ食事例】
メニュー1 | メニュー2 | |
主食 | 玄米 | 白米1/2、さつまいも1/2 |
主菜 | 魚料理 | 肉料理(脂身の少ない部分) |
副菜1 | 味噌汁(わかめ入り) | 味噌汁(具沢山) |
副菜2 | サラダ | 漬物 |
デザート | ヨーグルト | 果物 |
3-2.さつまいもダイエット
さつまいもは他の主食と比較してGI値が低いため、血糖値が上がりにくい食材です。
血糖値の急上昇によるインスリン過剰分泌が起こりにくいため、脂肪が溜まりにくいのです。
また、食物繊維には腸内環境を整え、食欲抑制ホルモンを促すため、過食が起こりにくくなります。
過食してしまった後の罪悪感を感じることもなく、ストレスが少ないダイエット方法です。
こちらの記事も参考にしてください↓↓
さつまいもダイエットは夜がおすすめ!?痩せる理由と注意点を紹介
4.まとめ
今回の記事では食欲が止まらない6つの原因、12の対処法について紹介しました。
食欲をコントロールするには、食欲の増加を起こさない生活習慣を身につけることがポイントです。
記事を参考にして頂き、食欲に悩まない快適な生活を送って頂けたらと思います。