糖質制限は食事から摂取する糖質量を制限するダイエット法です。
簡単で効果が出やすいということから実践する人はとても多いのですが、実際「なかなか痩せない」という悩みを持つ人はとても多いです。
それは決して「あなたの頑張りが足りない」という訳ではありません。
私はよく糖質制限で痩せない人たちから相談を受けますが、糖質制限で痩せない理由や痩せるコツを知らない人がほとんどなのです。
それらを知らないと糖質制限でも効果は出てきにくいのです。
この記事では糖質制限で痩せない理由、痩せるコツを紹介していきます。
1.糖質制限とは
糖質制限とは摂取する糖質量を制限するダイエット法です。
糖質量を減らすことで活動に必要なエネルギーが脂質を分解して補おうとします。
糖質制限は糖質量を減らし、脂肪燃焼を促すことで体重減少を目指すダイエット方法なのです。
もともと糖尿病治療のための食事法として考案されましたが、減量効果があるということで一般のダイエット法としても広まってきました。
やり方が糖質を減らすだけと簡単であるため、はじめての人でも実践しやすいです。
2.糖質制限で痩せない3つの理由
糖質制限は短期間で痩せられるダイエットです。
しかしながら、やり方を間違えてしまうと効果が出ない難しいダイエットでもあります。
あまり知られていませんが、実は糖質制限で効果が出ずに悩んでいる人はたくさんいるのです。
私はそんな悩みをたくさん聞いてきました。
その中でも特に多かった糖質制限で痩せない理由を3つ紹介していきます。
2-1.糖質を多く含む食材を食べているから
実は糖質制限中でも糖質が多い食材を食べている人はたくさんいます。
意外と糖質が多く含まれていると知られていない食材は多いのです。
これらの食材を食べている人は糖質制限ができていない可能性があります。
心当たりのある人は摂取量を減らしてみましょう。
2-2.脂質の摂取量が増えているから
糖質が少ない分、脂質を多く摂る人がいるのですがそれは痩せない原因になってしまいます。
脂質は他の栄養素と比べて1gあたりのカロリーが最も大きい栄養素なのです。
栄養素 | 1gあたりのカロリー |
糖質 | 4kcal |
タンパク質 | 4kcal |
脂質 | 9kcal |
糖質と比較すると1gあたりのカロリーはなんと2倍以上もの差があります!
つまり、糖質を減らした分だけ脂質を増やすと体重はどんどん増加してしまうのです。
糖質制限中は脂質量にも注意していきましょう。
2-3.間食が増えているから
糖質制限で痩せない理由として間食が増えている可能性があります。
過剰に糖質制限をしてしまうと脳のエネルギーが不足してしまい、それを補うために自然と間食が増えてしまうのです。
これは脳からの強い命令であるため、意志の力だけでは抑えることができません。
間食が増えてしまった人は糖質を減らし過ぎな可能性があります。
野菜や果物を取り入れて少し糖質量を増やしてみましょう。
3.糖質制限で痩せる3つのマル秘テクニック
せっかく糖質制限を頑張っているのに効果がないなんてツライですよね。
しかし、頑張っているだけでは痩せられないのです。
糖質制限で痩せるには知らないといけないコツがあります。
そこでダイエットの専門家でもある私から3つのマル秘テクニックを紹介していきたいと思います。
3-1.糖質量は1日130g前後にする
糖質制限では糖質量を130g程度にしましょう。
過度な糖質制限は食欲増加を引き起こし、ダイエットに失敗する可能性が高まってしまうのです。
糖質が不足した状態では体の司令塔である脳の働きが低下してしまいます。
それは体にとって危機的な状態であるため、食欲を増加させて糖質を得ようとするのです。
過度な糖質制限を続けているといずれ、自分の意思では食欲を抑えられなくなってしまいます。
糖質の減らし過ぎは避け、130g程度は摂るようにしましょう。
3-2.食べる量を適正カロリー以下にする
食べる量は適正カロリー以下にしましょう。
いくら糖質制限をしても適正カロリー以上に食べてしまうと痩せられないのです。
特に注意しなければいけないのは脂質です。
脂質は糖質よりも1gあたりのカロリーが高いため、カロリーオーバーしやすいです。
脂身の多い肉を避ける、調理油の量を減らすだけでも脂質量は変わります。
糖質制限中も脂質を摂り過ぎないように注意しましょう。
3-3.低糖質なお菓子を食べる
糖質制限中は低糖質なお菓子を食べましょう。
「ダイエット中にお菓子?」と思うかもしれませんが、低糖質なお菓子は大丈夫です。
糖質制限では脳のエネルギー源である糖質が不足するため、それを補おうとほとんどの人は間食してしまいます。
そこでお菓子を食べてしまうとリバウンドしてしまいますし、我慢してもそれがストレスになって更なる食欲増加に繋がってしまう可能性があります。
我慢をするのであれば低糖質なお菓子を食べましょう。
その方がストレスなくダイエットを継続することができます。
4.糖質制限のメリット
ここまで糖質制限で痩せない理由、痩せるマル秘テクニックを紹介してきました。
もしかしてあなたは糖質制限が痩せるだけのダイエットだと思っていませんか?
実は糖質制限には痩せる以外にもさまざまなメリットがあるのです。
ここでは糖質制限のメリットを紹介していきます。
4-1.短期的に痩せることができる
糖質制限では短期的に痩せることができます。
それは体内に貯蔵されている糖質(グリコーゲン)量が減っていくからです。
私たちの体はエネルギーが不足しないように糖質を筋肉や肝臓などに貯蔵しています。
糖質制限では食事から糖質が入ってこない状態であるため、貯蔵している糖質を使おうとします。
体内に貯蔵してあった糖質がどんどん減っていくため、体重も短期的に痩せていくのです。
4-2.見た目の変化が現れやすい
糖質制限は見た目の変化としても現れやすいです。
なぜなら、糖質とともに体内の水分が消費され、むくみが減るからです。
むくみがあるかないかでは見た目の印象は大きく変わってきます。
筋肉には糖質と水分が貯蔵されており、糖質制限をすることでどちらも減ってきます。
体内から水分が抜けることで全身のむくみが取れ、スッキリとした印象に変わります。
糖質制限は見た目の変化としても現れやすいダイエットなのです。
5.糖質制限のデメリット
糖質は私たちの体を動かすためのメインエネルギーです。
そんな糖質を制限することによって、さまざまなデメリットが生じてきてしまうのです。
具体的にどんなデメリットがあるのか確認していきましょう。
5-1.集中力が続かなくなる
糖質制限では集中力の低下が起こります。
脳のエネルギー源である糖質を制限することで脳が働きにくくなってしまうからです。
糖質の代わりとして「ケトン体が脳のエネルギー源になる」という話を聞いたことがあると思うのですが、ケトン体では糖質の不足を補うことはできません。
ケトン体が脳のエネルギーとして利用できる割合は約20%程度と言われています。
つまり、脳は糖質がなければ十分な働きをすることができないのです。
5-2.リバウンドする可能性が高い
糖質制限はリバウンドする可能性が高い食事法です。
なぜなら糖質が不足することで代謝が下がり、太りやすい体に変わってしまうからです。
糖質が不足した状態が続くと、糖質をエネルギーにする力が低下します。
その状態で元の食事に戻してしまうとエネルギーとして利用できない糖質が余ってしまいます。
私たちの体はそんな糖質を脂肪として蓄えようとしてしまうのです。
糖質制限後は糖質を摂るだけでリバウンドしやすい体に変わってしまいます。
6.糖質制限でリバウンドを少しでも減らすコツ
糖質制限はリバウンドする可能性が高いダイエットですが、少しでも防ぐ方法はあります。
糖質制限をやりたいという人に知ってほしい、リバウンドを少しでも減らすコツを紹介していきます。
6-1.食事は野菜から食べ始める
リバウンドするリスクを減らすためには野菜から食べ始めましょう。
野菜から食べ始めることで血糖値の急上昇を抑え、脂肪の蓄積を抑えることができます。
空腹状態で糖質を食べてしまうと急激に吸収されてしまい、血糖値が急上昇してしまいます。
血糖値を下げようとインスリンが過剰に分泌され、脂肪を溜め込みやすくなってしまうのです。
特に糖質制限中では血糖値の急上昇が起こりやすくなってしまいます。
しかし、野菜から食べ始めることでそれを押されることができます。
糖質の吸収を緩やかにして血糖値の急上昇を抑える効果が期待できます。
リバウンドリスクを減らすためにも食事は野菜から食べ始めるようにしましょう。
6-2.糖質量は少しずつ戻す
リバウンドを防ぐためにいきなり元の生活に戻すのはやめましょう。
糖質制限後は代謝が低下し、太りやすい体になっています。
代謝低下により消費できるカロリーは少なくなっているため、ダイエット前に1,800kcalの食事を摂取しても太らなかった人が同じ量の食事を摂取すると体重が増加してしまいます。
糖質制限後は低血糖症状を確認しながら少しずつ糖質量を増やしていきましょう。
7.専門家が知ってるおすすめダイエット方法
糖質制限は簡単で短期的に痩せることができますが、リバウンドリスクは高いです。
そのため、本来はおすすめしていません。
ここから紹介するダイエットはリバウンドリスクが低く、おすすめです。
興味がある人はぜひ実施してみてください。
7-1.朝バナナダイエット
毎朝、朝食として「バナナ1-2本」と「常温の水」を摂取するだけのダイエット方法です。
朝バナナダイエットは耐糖能改善効果があり、続けることで代謝改善効果があります。
バナナに含まれているフルクトース(果糖)は糖代謝を促し身体全体の代謝を向上させます。
現在は脂質過剰で糖代謝が落ち、痩せにくい人が増えています。
朝バナナダイエットは忙しい人でも簡単に行えるのでおすすめです。
7-2.さつまいもダイエット
さつまいもは他の主食と比較してGI値が低いため、血糖値が上がりにくい食材です。
血糖値の急上昇によるインスリン過剰分泌が起こりにくいため、脂肪が溜まりにくいのです。
また、食物繊維には腸内環境を整え、食欲抑制ホルモンを促すため、過食が起こりにくくなります。
過食してしまった後の罪悪感を感じることもなく、ストレスが少ないダイエット方法です。
8.まとめ
糖質制限は痩せることはできますが、リバウンドする可能性が高いダイエットです。
ダイエットの専門家からしてもあまりおすすめはできません。
それでも糖質制限をやってみたいという人は注意点を確認して実施してください。
ぜひ、私が紹介したダイエット方法も参考にしてみてくださいね。